柴犬の徹平くんは8歳。5歳から皮膚病で苦しんでいました。首からしたも真っ黒で、かゆがるという、難治性の皮膚病でした。ステロイドにも依存しているような、こういう重度の皮膚病の場合は、高齢でなく、内臓が丈夫であるとい条件で、ステロイドは最小限におとして、西洋の薬を併用して治療することがあります。治療2ヶ月でステロイドもやめ、今は、漢方薬だけで、良い皮膚の状態を維持しています。
2月
5月 治療後
ボクサーのブーちゃんは、5歳。一年前にアメリカにいた時、慢性の下痢になり、IBDとして、コーネル大学で半年間、ステロイドと、免疫抑制剤で治療して、一応下痢はおさまり、日本に来ました。が、また下痢が再発して、漢方薬治療を試しに来られました。比較的、下痢になってすぐ、しかもステロイドもなにも治療せず、すぐ来てくれたので、漢方薬1週間で、下痢は、治りました。ただ、一旦漢方やめて、2ヶ月経って、ストレスがかかると下痢になったので、その後、体質改善として、漢方薬を3ヶ月飲んでもらいました。その後、アメリカに帰っていきました。今回の治療経過と、ブーちゃんの体調の良さをみて、今度また再発するようなことがあっても、もうステロイドとかでなく、漢方薬で免疫力をあげて、治すといってくれています。
フレンチブルのメグちゃんは、12歳。何年も苦しんだアトピー性皮膚炎を当病院で、昔、漢方薬で治療した経験があります。今もアトピー時のステロイドの長期投与で損なった、免疫力を補うためにも、漢方薬を飲んでいます。さて、今回は、目の病気です。目の表面(角膜)の傷に対して反応する染色液でしっかり染まるような潰瘍が角膜にできてしまい、2ヶ月にわたる西洋の目薬での治療では、修復はできませんでした(無反応性角膜潰瘍、表層ビラン)。そこで、漢方薬で、身体の中から、治療をはじめたところ、10日間で、染色反応しなくなり、潰瘍の治癒がはじまりました。
漢方薬治療後の目;緑の染色液にそまらくなった目の下半分。
もうすぐ13歳のメグちゃん。(左目は染色した後)
ボストンテリアのマリーちゃんは推定7歳。(右目が見えない状態でもらわれてきたので正確な年齢はわかりません) 去年の秋から、下痢がおさまらず、他の病院でステロイド治療、それから免疫抑制剤治療とがんばってしてきましたが、とうとう肝臓が肝不全になるほど、悪化してしまい、当病院に代替治療としての漢方治療をしに来院されました。3月からまずゆっくりと1月かけて脱ステロイドしながら、下痢の治療をしました。4月になって、ステロイドもぬけ、肝臓も回復し、下痢もコントロールできるようにはなりました。が、まだ下痢はたまにするので、治療をつづけ、7月になって、もう下痢も肝臓も大丈夫といえるようになりました。ただ、緊張すると瞬間的に身体からフケがでるのは治りません。これは治療しろとはいわれていないのですが、興味深いです。
春めいてくると、草花のアレルギーや虫刺されによるアレルギーなどがでやすい季節になります。フレンチブルのアズちゃんは、以前、難治性の皮膚病で漢方薬治療して完治した子です。今回は、急に繰り返す嘔吐と、同時に、身体のフケとともに、全体がなみうつように腫れものができ驚かれましたが、私が診た次の日には何もなかったかのように治っておりました。おそらく、なにかアレルギー反応を起こすものを食べた(なめた)か虫刺されだと思われます。
ハルペッツクリニック東京もよろしくお願いします。