慢性下痢、アルブミン低下(IBD)の犬の漢方薬治療

ケアンテリアのさえちゃんは、他院にての入院中に下痢がはじまりアルブミンが1.3までおちてしまい、それから半年ちかく、ステロイドと免疫抑制剤で治療していました。13歳となり、これから老化がすすむことを心配され、来院されました。漢方薬治療はじめて、3ヶ月くらいでステロイドも免疫抑制剤もぬけました。おそらく入院のストレスが、胃腸に傷をつけてしまったことが、きっかけだったと思いますが、ここまでアルブミンが下がるのは、やはり年齢など、何かの理由での免疫力の低下が大きな要因だったと思います。ただ、それから3年以上の間、ステロイドは使わずに、漢方薬のんで、アルブミンを2以上に維持できていますので、うまくケアできていると思います。今は、腎臓の方も老化で弱ってきたので、そちらのケアも漢方薬でしています。

老化が理由のような、免疫低下からくる病気や、腎臓の機能低下には、良い西洋の薬はないので、漢方薬で、免疫力あげながら、ケアしていくのが、良いと思います。

繰り返す下痢、IBDの漢方治療

ヒマラヤンのムギちゃんは、7才になるまで、5年位以上ずっと下痢でして、常に病院に通っても治らないので、飼主さんはあきらめていました。

漢方薬のんで1ヶ月治りまして、半年経った今は、漢方もやめても大丈夫なくらいにな治りました。

胃腸の傷は深く根深く残ることが多いので、リンパ管拡張症とか言われるくらい重くなると下痢は治っても、体質を維持するために漢方は止めれない子もたくさんいますが、ムギちゃんは、大丈夫でした。

ただもう一匹飼われている、同じヒマラヤンのホタテちゃんもIBDで漢方治療して下痢を治したのですが、こちらのほうが、病気が重く、まだ漢方が必要です。

漢方前                漢方後

 

 

コッカーの繰り返す嘔吐

コッカーのヴァンちゃんは1歳。嘔吐を繰り返すので、検査したところ、ポリープができていて、さらにラセン菌もあったそうです。西洋医学で除菌しても嘔吐なおらないので、漢方薬を試しにこられました。

漢方で胃腸の状態、そして胃自体の免疫力をあげて、胃の状態をよくして、嘔吐はとまりました。

嘔吐自体は、胃が物をうけつけない、SOSを出している状態ですので、しっかりやすませて、漢方薬で治療するのがよいです。

胃の嘔吐中枢を遮断するような強い西洋の薬をつかって無理やり嘔吐をとめると、胃自体の機能、そして胃の免疫力は弱ってしまいます。その時だけは嘔吐はとまりますが、かえって胃が弱ってしまい、また嘔吐を繰り返すようになります。注意が必要です。

ヴァンちゃん

IBD(慢性下痢), 膵炎、皮膚病、の漢方薬治療

フレンチブルのララちゃんは、11歳。生まれたときから、お腹が弱く、きれいな便をみたことなかったそうです。ひどい時は、ステロイドでずっと治療してきて、肝臓の数値もあがり、毛もぬけてきて、心配になったので、来院されました。初診時は、膵炎で嘔吐もひどく、ALB(アルブミン)も1.5と、IBDでもひどい状態でした。2ヶ月たって、嘔吐も下痢もとまり、今までにみたことない便がでるようになりました。皮膚も毛がはえてきましたよ。ぎりぎりクッシングになる寸前だったようですが、漢方治療がまにあって、よかったです。

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横腹の毛もはえてきました。

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はじめの横腹の脱毛と湿疹

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ヨークシャテリアの慢性胃腸炎

ヨーキーのレイァちゃんは6歳。去年の夏ごろから皮膚病で病院にいき、抗生剤などで治療して、今度は、慢性的な下痢軟便になってしまいました。その病院では一生抗生剤はやめられないといわれたので、慢性疾患なら漢方薬が効くのではないかと思い、来院されました。漢方治療はじめて、3ヶ月、ですっかり下痢は治りました。それ以上に、皮膚も含めた体調が良くなったこと、喜んでおられます。漢方薬では、下痢だけ治すというより、下痢も皮膚病も、体調の一つの現れとして、同時に治療していきますので、全体的な治療が可能です。あちこち悪くて、薬がどんどん増えていって困っている方は、一度試していただくと、大元の原因が漢方薬で治療でき、悩みが解消することがありますよ。

レイァ胃腸炎

予防医療としての漢方薬治療

フレンチブルドックのレーヌちゃんは、生後10ヶ月。慢性的に嘔吐や下痢があり、近くの獣医さんではもうステロイドしか手段がないといわれてしまいました。もう一匹のイングリッシュブルドックのキャサリンちゃんは、背生後4ヶ月で、トリミングの後で、もう皮膚に蕁麻疹がでてきて、困りました。そこで、若いうちに、二匹とも漢方薬で治療し、さらに体質改善して、将来的に医療費がかからないようにしたいと、来院されました。二匹とも、漢方薬治療して、すっかりよくなりました。まだ体質改善のため、最低限の免疫力をあげる漢方薬はつづけています。これは保険みたいなものです。体質改善を病気の予防と考えて、漢方薬で体質改善するのは、当院の理想ですよ。(子犬の時から損害保険に入って、事故や病気に備えるというほうが最近人気ですが、、、)

レーヌちゃん

キャサリンちゃん

柴犬のIBD(慢性の下痢)

柴犬のシバオちゃんは、もうすぐ6歳。子供の時からお腹が弱く、よく下痢をしていました。ただ、3,4ヶ月下痢がつづくので、西洋医学で治療しました。免疫抑制量のステロイドと、免疫抑制剤をも使用しても、下痢がコントロールできなくなってしまいました。そこで、漢方治療を試しに来院されました。ステロイドの飲みはじめてまだ、まだ半月ほどと、すぐ来てくれたこともあり、一ヶ月ほどで、ステロイドなしでも、硬い便をするようになり、安心しました。

急性な下痢にたいして、ステロイドの一時的な投与で、下痢をとめるのは、仕方ないことですが、それがコントロールできなくなったり、下痢が慢性化する場合は、やはり漢方で免疫力をつけながら治療したほうが予後がよいと思います。

下痢が治って笑顔のシバオちゃん

猫の慢性の下痢(IBD)

雑種猫のちゃくんは、3歳。3ヶ月下痢がつづき、IBDとして、ステロイド治療するしかないので、それがいやで、漢方治療しに来院されました。一ヶ月でほぼ良便になりました。ただ、すこし油断すると、また下痢にもどったりしたので、半年たった今も、漢方治療をつづけてもらっています。ただ今の治療は、免疫力をあげる治療なので、いつまで飲んでも大丈夫です。(ステロイド治療は逆に免疫力を下げる治療になりますので、やめれたら早くやめないといけません)

ウエスティの慢性下痢

ウエスティのブランちゃんは、生後10ヶ月で、引き続く下痢で来院されました。一ヶ月の漢方治療で、ほぼ治療方針はたちました。若い時の慢性の下痢や胃腸がなんとなく弱いというような子は、身体を強くしながら治療する漢方治療が、適していることが多いので、是非試してほしいです。逆に、慢性にステロイドなどを使うと、胃腸だけでなく、身体全体が弱くなるので、要注意です。

ヨーキーの慢性嘔吐

ヨークシャテリアのベルちゃんは、11歳。週三回も嘔吐があったのですが、漢方治療はじめて、吐かなくなりました。これからシニアになっていくので、続けて、漢方で老化防止(アンチエイジング)もはかっていきます。体臭もへりました。加齢臭というよりは、脂漏臭ですが。