猫ちゃんは、ワンちゃんに比べて、免疫力が高いので、腫瘍ができることはまれです。そんな猫ちゃんが腫瘍ができてしまうと、悪性度が高い事が多いので、つらいです。13才の雑種の猫のペコちゃんはもっとも悪性度が高い癌の一種である炎症性乳がんの疑いで、5月に来られました。これはとても浸潤性や悪性度が高く、へたに手術して取り残しがあると、あっと言う間にそれが広がり、すぐ亡くなってしまう、怖い癌ですので、飼い主さんは、地元の獣医さんとも相談して、手術ではなく、漢方治療を選択され来院されました。今まで食欲、元気おちることなく頑張ってくれていますが、腫瘍自体は少しづつ大きくなっているので、心配です。なんとかここを乗り越えてくれることを祈っています。漢方治療によって、勝てる癌もあれば、勝てない癌もあるのです。しかし、この治療によって、食欲元気のある良い生き方、良い死に方をしてもらうことも、大切な治療目的です。