ヨークシャテリアの慢性下痢(IBD)

ヨークシャテリアの小太郎くんは、5歳。何ヶ月も下痢軟便がつづき、IBDと診断されて、他院でステロイドで治療していました。アルブミンが1.1とかなりおち、腹水もたまってきたため、免疫抑制量のアステロイドと免疫抑制剤が投与され、次は抗がん剤が投与されるということで、違う治療法はないかと、漢方治療をしに来院されました。2mg/kgという大量のステロイドを減らすのが大変でしたが、半年かけて、ほぼ1/10に減らすことができました。リバウンドがこわいので治療に時間がかかってしまいますが、まあ元気食欲ある普通の生活をしながら(もちろん便も普通の便)の半年なので、ゆっくり治療できました。アルブミンが低下するタイプのIBDは、西洋医学では、ステロイドや免疫抑制剤で免疫力をさげてしまうのが普通ですが、そうすると、臓器の負担など、なかなか予後が難しいので、免疫力をあげながら治療するのが、漢方治療の特徴です。