慢性下痢、アルブミン低下(IBD)の犬の漢方薬治療

ケアンテリアのさえちゃんは、他院にての入院中に下痢がはじまりアルブミンが1.3までおちてしまい、それから半年ちかく、ステロイドと免疫抑制剤で治療していました。13歳となり、これから老化がすすむことを心配され、来院されました。漢方薬治療はじめて、3ヶ月くらいでステロイドも免疫抑制剤もぬけました。おそらく入院のストレスが、胃腸に傷をつけてしまったことが、きっかけだったと思いますが、ここまでアルブミンが下がるのは、やはり年齢など、何かの理由での免疫力の低下が大きな要因だったと思います。ただ、それから3年以上の間、ステロイドは使わずに、漢方薬のんで、アルブミンを2以上に維持できていますので、うまくケアできていると思います。今は、腎臓の方も老化で弱ってきたので、そちらのケアも漢方薬でしています。

老化が理由のような、免疫低下からくる病気や、腎臓の機能低下には、良い西洋の薬はないので、漢方薬で、免疫力あげながら、ケアしていくのが、良いと思います。

ネフローゼ(尿たんぱく)の漢方薬治療

ラブラドールのはなちゃんは、まだ子犬の時に頭蓋骨を陥没する事故があり、目がよく見えなくなってしまいました。しかし、快活な性格で、目の見えなことが気にならないくらい、楽しく、のんびり暮らしていました。私が出会った5歳の時に診察すると、尿にたんぱくがおりていて、クレアチンの量もおおく、ネフローゼという腎臓の問題があることがわかりました。慢性的に落ちた腎機能は、回復できないので、漢方薬で少しでも進行を抑えるようなつもりで、10年以上にわたって治療していました。17歳になる今年、残念ながら、老衰でなくなりましたが、最後まで腎機能は保つことができました。いつまでも大きな赤ちゃんのような愛嬌たっぷりのワンちゃんでした。

繰り返す下痢、IBD, リンパ管拡張症の漢方薬治療

キャバリアのちいちゃんは、7歳の時、3年にわたる繰り返す下痢で、IBD,リンパ管拡張症と診断され、ステロイドや、アトピカという免疫抑制剤を飲み続けないと治らないといわれ、毎日飲んでいました。しかしついに肝臓の機能が悪化して、漢方薬治療に来られました。少しづつステロイドもアトピカも減らして、4ヶ月くらいでやめることができ、下痢も漢方薬で抑えられるようにはなりました。その後、心臓病がだんだん悪化して、他の専門病院で僧帽弁の軸索の再建手術を受けることになり、その後の心臓と腎臓のケアに、漢方薬をうまく使っています。10歳をこえて、たまに下痢になることもありますが、アルブミンを落とすことなく、ステロイドやアトピカは使わず、漢方薬だけで、心臓や腎臓、肝臓も含め上手にケアできています。このようないろんな慢性の臓器の負担を、統合的治療する老後のケアは、漢方薬が適していると思います。

慢性の下痢軟便 by 秋山獣医

10歳のキャバリアの宙ちゃんは、一年前からずっと軟便や下痢粘膜便が続いていました。小さい頃から、外耳炎も患っています。
宙ちゃんは炎症体質だったので、1ヶ月くらいの漢方薬で改善し、今は形のあるうんちになりました。繰り返していた外耳炎も、漢方治療で落ち着いています。

猫の慢性的な下痢、IBDの漢方薬治療

ヒマラヤンのムギちゃんは、7才になるまで、5年以上ずっと下痢でして、常に病院に通っても治らないので、飼主さんはあきらめていました。

漢方薬のんで1ヶ月治りまして、半年経った今は、漢方もやめても大丈夫なくらいにな治りました。

胃腸の傷は深く根深く残ることが多いので、リンパ管拡張症とか言われるくらい重くなると下痢は治っても、体質を維持するために漢方は止めれない子もたくさんいますが、ムギちゃんは、大丈夫でした。

ただもう一匹飼われている、同じヒマラヤンのホタテちゃんもIBDで漢方治療して下痢を治したのですが、こちらのほうが、病気が重く、まだ漢方が必要です。

漢方前               

治療後

 

IBD(慢性下痢)と角膜潰瘍のヨーキー

ヨーキーのクリンちゃんは、10歳。
2年前の8歳の時に、2年つづく下痢に悩んで来院されました。
目の角膜潰瘍もくりかえしていました。
目の粘膜も小腸の粘膜も免疫力が弱いといつまで傷が繰り返します。
漢方薬治療して、1ヶ月で、下痢も目もよくなり、2年たった今でももう2度とその病気はなくなりました。
漢方薬のんで、毛並みよくなり、力づよくになったので、今は、老化防止のために漢方薬のんでいます。

犬の顔の繰り返す皮膚炎、アトピー性皮膚炎

フレンチブルのまだらちゃんは1歳。顔、耳や目の周りに皮膚炎がくりかえし、困って来院されました。
それまでには4つの動物病院に行ったそうです。
2週間で、すっかり良くなりました。
実はこんなに早く治るのは、1歳という若さと、あとはお母さんがステロイドをのませず、病気が重くなっていなかったという理由があります。
ステロイドを慢性的につかうのは病気を重くするので、ステロイドを治療に頼っている子はこんなに短期間では治せません。
2週間前

2週間後

猫の慢性腎不全の漢方薬治療

高齢の猫ちゃんは、腎臓が弱ってくることが多いです。そういう時に、西洋医学では点滴か炭をのませて、腎臓にたまる毒を外に出すしか方法がないですが、漢方薬では腎機能をよくしてあげることができます。

スコテッシュホールドのマオちゃんは、7歳で、腎結石から腎臓をいため、腎機能の極度の低下(CRE10)と腎性貧血(Hct20)で、命を危うくしました。漢方薬と皮下点滴で、なんとか透析寸前の腎臓を治療しました。腎臓が機能をかなりやめてしまったので、今もそのケアを続けています。

もう2年半たち10歳になりますが、免疫力を上げて治療してますので、毛並みもすごい良く、他の病気になることなく、元気に毎日暮らしています。

ちょっとご機嫌ななめなマオちゃん(お正月の点滴後)

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IBD(慢性下痢), 膵炎、皮膚病、の漢方薬治療

フレンチブルのララちゃんは、11歳。生まれたときから、お腹が弱く、きれいな便をみたことなかったそうです。ひどい時は、ステロイドでずっと治療してきて、肝臓の数値もあがり、毛もぬけてきて、心配になったので、来院されました。初診時は、膵炎で嘔吐もひどく、ALB(アルブミン)も1.5と、IBDでもひどい状態でした。2ヶ月たって、嘔吐も下痢もとまり、今までにみたことない便がでるようになりました。皮膚も毛がはえてきましたよ。ぎりぎりクッシングになる寸前だったようですが、漢方治療がまにあって、よかったです。

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横腹の毛もはえてきました。

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はじめの横腹の脱毛と湿疹

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お腹の皮膚炎とむくみの漢方治療

柴犬のふくちゃんは、3歳。お腹にむくみや皮膚炎ができ、アレルギー性のものだといわれ、食事を変えたりしていたのですが、効果ないので、来院されました。あと、散歩の途中に貧血のように歯茎が白くなり座り込む、というようなことも多く、心配されていました。

お腹の下腹部にむくみがあり、皮膚炎がおきていたので、漢方で炎症をおとし、むくみをとりました。血の巡りもよくなり、毛並みも改善して、散歩中に座り込むようなこともなくなりました。

アレルギー性の皮膚炎は、アレルゲンを摂取した後、時間的にすぐになるので、分かりやすく、食の対策も、そしてその効果もすぐ現れます。それでも効果のない慢性の皮膚炎にいつまでもアレルギーだといって、血液のアレルギー検査したり、療法食をたべさせつづけるのは、時間の無駄のことが多いです。原因がアレルゲンでなく、体質にあることが多いので、漢方薬で体質を改善するのがよいでしょう。

 

 

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治療前

 

 

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治療後

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