猫伝染性腹膜炎(FIP)の漢方薬治療・猫のコロナウイルス

コロナのウイルスの問題で、世の中は、大変なことになっています。中国での報道では、猫でもお互いに、今の人間に猛威をふるっているコロナウイルスが感染、伝搬するとのことです。香港では犬も感染したとか。ただし、人間のように、重症化して、亡くなるような症例はまだ聞いていないですし、ウイルスの宿主特異性があるので、まだ獣医としてはあまり心配していないのが現状です。ただ、キャリアとして、人に逆に感染させることになる可能性がまだ否定できないので、様子見ではあります。

ただ、コロナウイルスで、昔から猫でおそれられているのは、猫伝染性腹膜炎(FIP)といって、発症したら、まず西洋医学では、治療法をもたない病気です。ただし漢方薬では、治療できることがあります。もちろん重症化した子は、助けられない、とても難しい病気ですので、来院した猫の、半分くらいしか助けられないのが現状です。ただ早くに治療を開始できた子は、治ります。下は、生後7,8ヶ月くらいで同居猫(この子は治療前にFIPで亡くなりました)からおそらく感染したメイクーンのけいちゃんです。9ヶ月くらい治療して、ほぼ完治しました。今は元気いっぱいです。

免疫性筋炎、全身エリトマトーデスの犬の漢方薬治療

フレンチブルのマリンちゃんは、免疫性筋炎、全身エリトマトーデス、でステロイドを大量(2mg/kg)に投与されれ、尿タンパクもでたりして、びっくりして、
4年前に来院されました。
まだ当時3歳、これからずっとステロイドや免疫抑制剤をつづけていくことに、怖さをもっていたし、病院では一生つづけることになるだろうといわれていました。
来てくれたのが、ステロイド飲みだして二週間とか比較的早く来てくれたので、順調にステロイドもぬけました。
それから4年間、漢方薬ですこしづつ減らしながら治療していますが、一度も再発せず、ずっと元気にしてくれています。

8歳になったまりんちゃん

DSC_0834

猫の慢性的な下痢、IBDの漢方薬治療

ヒマラヤンのムギちゃんは、7才になるまで、5年以上ずっと下痢でして、常に病院に通っても治らないので、飼主さんはあきらめていました。

漢方薬のんで1ヶ月治りまして、半年経った今は、漢方もやめても大丈夫なくらいにな治りました。

胃腸の傷は深く根深く残ることが多いので、リンパ管拡張症とか言われるくらい重くなると下痢は治っても、体質を維持するために漢方は止めれない子もたくさんいますが、ムギちゃんは、大丈夫でした。

ただもう一匹飼われている、同じヒマラヤンのホタテちゃんもIBDで漢方治療して下痢を治したのですが、こちらのほうが、病気が重く、まだ漢方が必要です。

漢方前               

治療後

 

悪性末梢神経腫瘍の漢方薬治療

フレンチブルのぶうちゃんは、6才前の時に、腹部のしこりを摘出したところ、
悪性末梢神経腫瘍ということが分かり、漢方薬治療をはじめました。
腫瘍の浸潤があったので、取り残しが腫れて、1年後に再度摘出手術をしました。
漢方薬は3年近く飲んで、腫瘍の転移もなく、今はもう漢方やめていますが、手術から4年半経った今でも元気にしています。
だいぶ白髪はふえましたけども。

IBD(慢性下痢)と角膜潰瘍のヨーキー

ヨーキーのクリンちゃんは、10歳。
2年前の8歳の時に、2年つづく下痢に悩んで来院されました。
目の角膜潰瘍もくりかえしていました。
目の粘膜も小腸の粘膜も免疫力が弱いといつまで傷が繰り返します。
漢方薬治療して、1ヶ月で、下痢も目もよくなり、2年たった今でももう2度とその病気はなくなりました。
漢方薬のんで、毛並みよくなり、力づよくになったので、今は、老化防止のために漢方薬のんでいます。

IBD(リンパ管拡張症)の漢方薬治療

10歳のトイプードルのケビンちゃんは、リンパ管拡張症 (IBD)でALBが1.1までおちて、ステロイドと免疫抑制剤がこれからなくせいだろうといわれてしまいました。1ヶ月後に、漢方薬治療をしはじめました。高齢なので、ステロイドや免疫抑制剤は、3ヶ月くらいでうまく抜けて、その後、一度もALBがおちることなく、元気に生活しています。もうすぐ3年たつので、13歳です。今は老化対策を漢方薬でやっています。

肝臓癌のチワワの漢方薬治療

チワワのしいちゃんは、12歳でエコーで肝臓に大きな腫瘍がみつかり、1、2ヶ月の余命宣告されて、昨年の7月に来院されました。
高齢ですし、気管虚脱や、高血圧症などの余病もあるので、手術ではなく、漢方薬で治療することを選択されました。
漢方薬で肝機能を整えながら、一年間、食欲元気維持しながら、ガンと共存してきましたが、この8月お盆の頃に、静かに息を引き取りました。
東京の生活がストレスかもしれないので、田舎に引っ越され、この一年の間、生活の質は大きくかわることなく、生活でき、ある意味、これが寿命だと受け入れる心の準備期間をへて、ゆっくりと旅立たれました。
心より御冥福をお祈り申し上げます。

犬の顔の繰り返す皮膚炎、アトピー性皮膚炎

フレンチブルのまだらちゃんは1歳。顔、耳や目の周りに皮膚炎がくりかえし、困って来院されました。
それまでには4つの動物病院に行ったそうです。
2週間で、すっかり良くなりました。
実はこんなに早く治るのは、1歳という若さと、あとはお母さんがステロイドをのませず、病気が重くなっていなかったという理由があります。
ステロイドを慢性的につかうのは病気を重くするので、ステロイドを治療に頼っている子はこんなに短期間では治せません。
2週間前

2週間後

猫のアゴの繰り返す皮膚病、アトピー性皮膚炎

猫のくーちゃんは、5歳。顎の下を繰り返しかいてしまい、皮膚が赤くただれてしまいます。
もうステロイドしか治療法がないといわれ、当院に往診依頼があり、長崎まで行ってきました。
漢方薬を飲ますのに苦労しましたが、なんとか飲めるようになって、ほぼ完治しました。
8ヶ月ぶりに傷を保護するための首のハンカチをとることができ、良かったです。

4ヶ月前の顎の皮膚炎

パグの脳の炎症、発作

パグの快ちゃんは9歳の時、てんかん様の発作が頻発し、パグ脳炎を疑われました。
ステロイドや抗てんかん薬を一生飲むのがいやで、来院されました。
すぐに漢方薬で治療できたので、それから2年半の間、全く発作なく、健やかに過ごせています。
実は、発作が起こる様になった時、睾丸の急激な腫大もあり、去勢をしなければいけないかもしれなかったのですが、
脳の問題があって、全身麻酔がこわかったのですが、
これも漢方薬で同時に治療できたので、手術せずにすみました。
もう13歳なので、これからは老化を予防しながらケアしていきましょう。