この度の震災で、ご家族を亡くされたり、避難生活を余儀なくされている方々のことを思うと、胸が痛みます。家族同様であるペットたちも同じように、すべてが足りない中で、避難生活してることでしょう。もちろん健康ならばまだしも、慢性の病気で治療が継続的に必要な場合は、困ってしまいます。例えば、腎不全で点滴が必要な場合は、避難生活の中での治療は難しいでしょう。あとは、注射が必要な場合、例えば、糖尿病でインシュリンの注射を毎日打たないといけないような場合は、滅菌した注射と冷やしたインシュリンを常に用意しておくのは困難だと思います。ただこういう時こそ、持ち運びと保存が安易な固形の漢方薬が役にたちます。8歳のフレンチブルのコテツちゃんは、夏に糖尿病が発症しました。血糖値も3倍に上がり、尿糖もおりていましたが、インシュリンは使わず、漢方薬で治療し、半年以上、血糖値を正常値にコントロールしてきました。もちろん尿糖も検出されません。漢方薬を止めることは怖くてできないですが、少量の漢方で、このまま治療していくことに飼い主さんも喜んでもらっています。あと点滴ほど即効性はありませんが、腎臓の機能を高める漢方薬もあります。もし、震災で避難生活をしている犬や猫で、漢方薬治療など、ご相談したいことがあれば、よろこんで受け付けますのでご連絡ください。交通さえゆるせば、往診をしにいくことも可能になる日も近いでしょう。(たとえお金をとらなくても、動物医療行為は、対面でしないと、法律的にも、安全の面でも、許されていませんので、薬を送るだけということはできませんが)